木村 友彦 教頭
『今は、今後の人生の擬似体験である』
中高の6年間はとても濃密です。
けがをしたり、友達ともめたりすることもあるでしょう。
終わってみればあっという間の6年間です。
中1は、人間関係を作っていく時期です。
集団行動の中で他人と折り合いをつけ、思うようにならないことを経験します。
中2は、後輩ができます。
何気ない日常の中に自分を伸ばす契機が眠っています。
自分のサイクルを作り、生活リズムを崩さないことが大切です。
中3は、中高一貫校では受験がありません。
じっくりと自分と向き合い、将来を考える時期です。
本郷中では中3で卒論を課し、自分の思っていることを人に伝えることは難しい、
ということに気づきます。
高1は、文系か理系かを考え、将来の方向性を考える時期です。
自分の可能性を広げ、自分の意思で勉強するとはどういうことか、考えさせる時期です。
高2は、文理選択をし、受験モードに突入です。
受験へとスイッチを切り替えられるかが肝心です。
また、自分を語る言葉も豊かになり始めます。
高3は、受験勉強の中で理想と現実のギャップに悩み、苦しみます。
C判定やD判定は当たり前です。
そんな中、必死にもがいている中、出てくる言葉は豊かになります。
内面が豊かになってきている証拠です。
大学受験を経験し、人はなぜ学ぶのか、
学ぶことによって何を身につけることができるのかを、考えていくのです。
大人になっても、学ぶことの重要性を持ち続けてほしいのです。
今は、今後の人生の疑似体験です。
困難に立ち向かい、自分を見失わない力を養ってほしいのです。
中高の6年間で多くの失敗をし、自分を見つめることで成長していきます。
お母さんは、子どもを信頼して見守ってあげてください。
少年から青年へ、成長していくのが楽しみですね。
花まるカフェマスター
菊池 光昭