保坂 慎二 教頭
『相手の人格を手段として見てはいけない』
友達との付き合い方は、親としては気になること。
思春期になると、トラブルに発展することもあります。
今回の花まるカフェでは、思春期の子どもの友達付き合い、
特にいじめについて、お話しいただきました。
いじめは、いくつかのパターンに分けられます。
一つは、悪意はなく、からかったり困らせたりする行動をすること。
友達との付き合い方を勘違いしているタイプで、
小学生の時の接し方の延長になっている場合です。
思ったままを口にしてしまい、傷つけてしまうことがあるのです。
からかいの程度の調整ができないのですね。
思春期は、子どもでも大人でもない、難しい年齢です。
感情の起伏が激しかったり、情緒不安のため、
他の人間との接し方が難しい年ごろなのです。
二つ目は、相手がずる休みをしたり手抜きをしたときに、
矯正するために懲らしめようとすること。
無視をしたり、用事を押し付けたりすることが多く、
本人はいじめだと思っていません。
見当はずれの正義感から、私的な制裁に走ってしまうのです。
友達との付き合い方を、どうしたらよいのか。
保坂教頭は、カントの言葉を挙げてこう諭します。
相手の人格を、自分の欲望をかなえるための手段として見てはいけない。
自分にない面を目指すべき目的として見るべきである、と。
つまり、相手の人格を尊重しなさい、ということです。
他者を思いやり、認め、自分の目標とする、
そんな風に考えられるよう、成長してほしいものですね。
【今日の1曲】DJ 西川 文平
You've Got a Friend/Carole King
いつでもどんな時でも、君の呼ぶ声がしたら駆けつけるよ、とキャロルの優しい声が歌います。
この曲で歌われるような友だちを、子どもたちには見つけて欲しいと思います。
そして、そのためにもたくさんの失敗をして欲しいとも。
本日もありがとうございました。
花まるカフェマスター
菊池光昭