3月10日「教えすぎない授業のさじ加減」

開智中学・高等学校
持田 恵子 教頭


『素直に周りの声を聞ける子は、伸びる


子どもにとって、どのような教育がよいのでしょうか?
20年前から行っているという教育改革のお話は、とても説得力がありました。

20年前。
開智中学では授業についていけない生徒に対して補習を行っていました。
しかし、補習が丁寧でわかりやすかったため、授業を聞かなくなり、
家で勉強しなくなってしまったそうです。思わぬ落とし穴ですね。
そこで、授業の高質化を図ってきました。
 
そして10年前。
今度は希望の大学に入っても力を発揮できない、
周りに圧倒されてしまう、ということが起こりました。
そのため、大学に入るのが目的ではなく、
大学から輝き、社会で活躍できる人を育てる教育にシフトしていきました。
自分から学び、自ら選び、興味関心を持つ・・・
探究型の、教えすぎない授業、それがアクティブラーニングです。
グループディスカッションを通して協働することを学びます。
問題解決能力や、人の意見を聞くということを学んでいくのです。
戊辰戦争の様子を劇にしたり、英語のbe+ingのルールを考えたり、内容も面白そうです。
人と関わることは、社会に出てからも必要な能力ですので、中高時代に学べるのはいいですね。
 
アクティブラーニングをする上で、人間関係や個人の特性を考慮することが大事だと言います。
内向的で、意見を言いづらい子もいるのです。
また、アクティブラーニングばかりするのでなく、演習の時間もしっかり確保する必要があります。
それが「さじ加減」ということですね。

色々なことに興味・関心を持ち、素直に周りの声を聞ける子は、伸びます。
教科の勉強だけでなく、アクティブラーニングによる人としての成長が楽しみですね。


花まるカフェマスター
菊池 光昭
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