11月28日「子育てレシピ 第三弾」

駒込中学・高等学校
河合 孝允 校長


『社会が子どもを育てる』



日本には農村文化があります。
村社会の中で子どもが育ってきたという歴史があります。
そんな日本の原風景を思い浮かべながら、
今日の子育て、教育について考えてみます。
 
かつての日本では、子どもは「神の子」として
村社会の子として見守られてきました。
村の結束が強く、血縁関係ができることで仲間として認知されます。
また、若衆軍団が作られ、火事や台風の時には村を守る先陣部隊となって活躍してきました。
 
それが現在。
閉鎖的な「村八分」は学校のいじめの構図となっています。
今も残る青年部(=昔の若衆)における通過儀礼やしごきが、いじめだと感じられるのです。
 
2・6・2の構図、というものがあります。
2割がリーダー、6割が見て見ぬふり、残りの2割が弱者にさせられ、
いじめられるという構造的な問題です。
この構図がクラスで自然発生してしまい、安定することで、
「クラスカースト」という状態になってしまうのです。
 
それに対抗するにはどうしたらよいでしょうか。
答えは、自立した個を作ることです。
自分は自分、他人は他人であり、自己肯定観を持つことが大切なのです。
「唯我独尊」という言葉は、他者を認めるということです。
 
個性をブランド化し、自分を見失わないこと。
それが21世紀を生き抜くために必要なことです。
IT化やグローバル化など、様々な変化はありますが、
胸を張って自分の道を歩んでいけるような人になるといいですね。
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