10月29日「今こそ伝えたい日本の文化」

国学院久我山中学・高等学校
高橋 秀明 先生 


『言葉は、想いを伝える役割がある』


グローバル化と言われる現在。
外の世界に目を向けがちですが、
そんな時代だからこそ、自国の文化に目を向けることが大事です。

日本の文化は海外から入ってきたものも多く、
純粋な日本文化は実はあまりないのかもしれません。
そんな中で、言葉(=日本語)は独自の発展をたどり、
現在でも文化を形成し続けているものと言えます。
「うざい」「ださい」「やばい」「きもい」
最近の若い人は、この4つの言葉ばかり使い、語彙力が乏しいと言います。
一方で、「やばい」という言葉をピンチの時、素晴らしい時とで使い分けています。
誤用が定着していっているのです。
そう考えると、良いとも悪いとも言い切れないですね。それが日本語なのです。
 
語彙力が乏しいのは、親子喧嘩の時にも見られます。
子どもが想いをうまく伝えられないため、
「もう、いい!」となってしまうのですね。
親子の会話がぎくしゃくしてしまう、なんてこともありませんか?
言葉には、想いを伝えるという役割があるのです。
 
一方で、日本人は色彩感覚が豊かで、色の表現も豊富です。
赤い、青い、白い、黒い、黄色い、茶色い、と形容詞にもなっている色から始まり、
江戸時代には質素な庶民の生活の中で、
茶色やねずみ色、藍色のバリエーションが増えてきます。
「ねずみ色」「藍色」という名前からは、日本人の自然とのつながりがうかがえます。
 
日本の文化は、自然への感謝です。
自然は怖いものであり、恵みのものでもあります。
それを受け入れながら、今に至っているのです。
 
日本の文化を、次世代につないでいってほしいと高橋先生は言います。
言葉は、母親の影響を受けます。
親子のコミュニケーションの中で、日本の文化を伝えていってみませんか?
 
 

【今日の1曲】DJ 西川 文平

風をあつめて/はっぴいえんど
日本の文化とは何か。難しい問いですし、それを体現する一曲を選ぶのはさらに難しい作業です。
細野晴臣、大瀧詠一、松本隆、鈴木茂の4名が練り上げた日本語ロックの世界は、
唯一無二の世界観であり、その後の日本の大衆音楽に与えた影響は計り知れません。
あくまで大衆音楽にこだわりたいこのコーナー。
そういった意味で日本の音楽とは彼等無しに語ることなど絶対にありえないのです。
 
 
花まるカフェマスター
菊池 光昭
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